WQHDゲーミングモニターは、高解像度でよりリアルなゲーム体験を提供するため、多くのゲーマーに選ばれています。4Kモニターよりも手頃な価格ながら、フルHDモニターに比べてはるかに鮮明な映像を楽しめるのが特徴です。
しかし、WQHDゲーミングモニターの選び方には、リフレッシュレートや応答速度、パネルタイプなど多くの要素が関係しており、何を基準に選ぶべきか迷っている方も多いでしょう。
本記事では、WQHDモニターの特徴を解説しつつ、価格と性能のバランスを見極めるための具体的な選び方を詳しく紹介します。
最適なWQHDゲーミングモニターの選び方を理解し、快適なゲーム環境を手に入れましょう!
WQHDゲーミングモニターの選び方
ここではWQHDのモニターであることが前提なので、主には下記の点が選ぶポイントとして大事な部分になります。
選び方のポイント
- リフレッシュレートや応答速度
- モニターの大きさ
- パネルタイプ(IPS / TN / VAなど)
- HDRやG-SYNC/FreeSyncなどその他の機能面
- 実際使用されている方のレビュー
- 信頼できるサイトレビューなどの評価
これらのポイントを押さえることで、自分にとって最適なモニターを見つけることができるでしょう。
リフレッシュレートと応答速度の重要性
リフレッシュレートと応答速度は、ゲームプレイにおいて非常に重要なポイントです。
リフレッシュレートとは、モニターが1秒間に表示できる画像の数を示し、単位は「Hz (ヘルツ)」。例えば、144Hzと240Hzでは240Hzの方が滑らかに映像が表示されるため、競技性の高いゲームでは240Hzがおすすめです。
一方、応答速度は「ms(ミリ秒)」で表され、これはモニターが色を切り替えるまでにかかる時間を示します。応答速度が速ければ、動きの速いシーンでもぼやけにくくなるため、アクションゲームやFPSゲームでは、1ms以下のモデルが理想的です。
モニターサイズの選び方
WQHDモニターを選ぶ際には、画面サイズも重要なポイントです。一般的にフルHDモニターでは23~24インチの画面サイズが定番ですが、WQHD解像度では27インチ以上が推奨されます。
これより小さいと、文字や細かい映像が見えづらくなる可能性があるためです。
最大でも32インチを目安に選ぶと、解像度に対して最適な画質を得られるでしょう。
パネルタイプの違いを知ろう
ゲーミングモニターのパネルタイプにはIPS、VA、TNがあります。それぞれに特徴があるため、用途に応じて選びましょう。
IPS | TN | VA | |
---|---|---|---|
コスト | 高め | 安い | やや安い |
色再現度 | 高い | 低い | 低い |
応答速度 | やや速い | 速い | 遅い |
視野角 | 広い | 狭い | やや広い |
参考項目 | ゲーミング適正⚪︎ やや値段が高め イラストや編集向き | ゲーミング適性◎ 最も安く手に入れやすい モニターの種類も豊富 | ゲーミング適正△ 高いコントラス比が魅力 映画鑑賞など向き |
- IPS: 色再現度が高く、視野角が広い。特にイラストや映像編集にも適しており、ゲームだけでなく多用途に使用可能。
- TN: 応答速度が速く、競技性の高いゲームに最適。価格も手頃で、ゲーミング初心者にもおすすめです。
- VA: コントラスト比が高く、映画鑑賞や動画編集に向いていますが、応答速度が遅めのためFPSゲームにはあまり向きません。
上のような違いがありますが、最近ではIPSパネルでもゲーム適性の高いタイプのモニターも販売されていますので、ゲーミング用途として選択するのであれば「IPSパネル」や「TNパネル」で選ぶのがおすすめとなります。
ただ、ここでいうゲーミング用途というのは「FPSゲーム(APEXなど)」といった瞬発力を必要とするゲームなので、MMORPGやオフラインゲームをプレイする目的であれば、VAパネルを視野に入れても問題ありません。
HDRやFreeSyncなどの機能を確認
WQHDモニターには、HDRやFreeSyncといった付加機能もあります。これらの機能も購入の決め手となるので、しっかりと確認しましょう。
HDR(ハイダイナミックレンジ)
明暗の差を際立たせ、映像のコントラストを改善する機能。特に美しいグラフィックを楽しみたい場合におすすめです。
・黒潰れや白飛びを軽減する技術
・オンラインで視聴するビデオ画質の改善が見込める
・鮮やかな色合いの発色が抑えられてしまう可能性がある
・被写体の動きによってはぶれてしまう可能性がある
・HDRコンテンツを楽しみたい場合は「Display HDR 600」以上の製品を選ぶのがポイント。
FreeSync
ゲームや動画再生中に発生する映像のカクつきやちらつきを軽減し、滑らかなプレイをサポートする技術です。ゲーム体験を向上させる機能として重視されます。
HDRやFreeSync(フリーシンク)といった付加価値が備わっている部分も選ぶポイントの一つです。
価格と性能のバランスの重要性を理解する
WQHDゲーミングモニターの価格はフルHDより高価ですが、4Kに比べればリーズナブルです。重要なのは、自分がプレイするゲームや求める映像品質に基づいて、価格と性能のバランスを取ることです。
例えば、競技性の高いFPSゲームをプレイするなら、リフレッシュレートが高いWQHDモニターを選ぶことが重要です。逆に、ファイナルファンタジーなどの美しい映像やストーリー重視のゲームなら、パネルタイプやHDR機能に注目して選ぶと良いでしょう。
そもそも、本当にWQHDのモニターを選ぶ必要があるかも重要となるポイントです。
フルHDでも問題ない場合もあるので総合的に考慮して最適な選択をしましょう。
おすすめのWQHDゲーミングモニター【2024年/9月現在】
WQHDモニターもかなり種類が多くなってきており、その中で選択するのもなかなか難しい状況です。
ここでは「バランスの良い最適解モニター」、「240Hz以上の高性能」「6万円以下のコスパ重視」の3つの項目で、おすすめのモニターを紹介させていただきました。
2024年9月現在の最新情報として紹介しています。
「バランスの良い最適解モニター」
こちらは2つのモニターをリストアップしました。
BenQ MOBIUZ EX2710Q
価格:64,900円(Amazon価格)
BenQの「MOBIUZ EX2710Q」は、反応速度や滑らかな映像が重要な競技系ゲームプレイヤーだけでなく、美しいグラフィックを重視するRPGやシネマティックゲームを楽しむ方にも向いています。
特徴
- 165Hzのリフレッシュレートと1msの応答速度(MPRT)
- IPSパネルを採用し、広い視野角(178°)
- HDR10対応とBenQの独自技術であるHDRiを搭載し、リアルタイムでの明るさ調整
- 内蔵のtreVoloチューニングスピーカー(2.1ch)による迫力あるサウンド
- AMD FreeSync Premium対応で、ティアリングやスタッタリングを防止
これらの特徴により、動きの速いゲームでも滑らかな映像を提供し、美しいビジュアルと没入感を追求するゲーマーに最適な選択肢となります。また、目に優しいブルーライト軽減機能やフリッカーフリー技術も搭載しており、長時間のプレイでも快適です。
MSI Optix MAG274QRF-QD
価格:43,900円(Amazon価格)
MSIの「Optix MAG274QRF-QD」は、ゲーマー向けの27インチWQHDモニターで、特に鮮やかな色彩表現と高速レスポンスを求める方に最適です。比較的低価格であることもポイントでしょう。
私もこのモニターを現在使用しています。
特徴
- 165Hzリフレッシュレートと1msのGTG応答速度
- G-SyncおよびAMD FreeSync Premium対応で、滑らかな映像を保証
- PS5向けの2K解像度対応モードや、144HzでのHDMI接続が可能
- 高さ調節、ピボット、チルトなど、柔軟なスタンド調整
- Night Vision機能で、暗いシーンでも細部がはっきり見える
- USB-Cポートを含む多様な接続オプション
これらのスペックにより、FPSなどの高速アクションゲームだけでなく、色の美しさが求められるゲームやクリエイティブな用途にも最適なモデルです。
「240Hz以上の高性能モニター」
ROG Swift OLED PG27AQDM
価格:118,000円(Amazon価格)
ASUSの「ROG Swift OLED PG27AQDM」は、有機ELを採用した27インチのゲーミングモニターで、240Hzのリフレッシュレートと、驚異的な0.03msの応答速度により、滑らかな映像と超低遅延の反応速度を提供。非常に鮮明でリアルな映像体験が可能です。
特徴
- 240Hzのリフレッシュレートと0.03msの応答速度
- 99% DCI-P3カバーの鮮やかな色再現
- G-SyncおよびAMD FreeSync Premium対応で、ティアリングを防止
- 優れたHDR性能(最高輝度はHDR環境で特に強調されます)
- カスタムヒートシンクによる熱管理で、長時間の使用でも明るさを一定に保つ
- Anti-Glareコーティングと、目に優しいブルーライト低減およびフリッカーフリー技術
これにより、特に競技系FPSゲームを中心にプレイするユーザーにとって、圧倒的なパフォーマンスを提供します。OLEDパネルの美しい映像と超高速の応答速度を求めるゲーマーには理想的な選択肢です。
「6万円以下のコスパ重視モニター」
「バランスの良い最適解モニター」もこの項目に該当するのでお勧めですが、予算をより考慮した上でおすすめの一台をピックアップしました。
JAPANNEXT 27IPSG165WQHDR
価格:30,891円(Amazon価格)
JAPANNEXTの「JN-27IPSG165WQHDR」は、165Hzのリフレッシュレートと1ms(MPRT)の応答速度を特徴としています。IPSパネルを採用し、広い視野角と鮮やかな色再現が可能。
今回紹介しているモニターの中でも最も低価格なモニターです。
特徴
- 165Hzリフレッシュレートと1ms(MPRT)の高速応答速度
- WQHD(2560×1440)の高解像度
- IPSパネルによる広い視野角と正確な色再現(sRGB 100%、DCI-P3 91%)
- AMD FreeSync対応で、ティアリングやスタッタリングを軽減
- 内蔵スピーカー(2W x2)搭載
これらの機能から、FPSやMOBAなどの動きの激しいゲームはもちろん、ビジネス用途や映画鑑賞にも適したモニターです。
JAPANNEXTは日本のメーカーということもあって、製品として安心できる面も評価ポイントとなるでしょう。
高さ調整やスピーカーの音声はあまり期待できない点は考慮する必要があるかもしれません。
ただ、コスパを求めるモニターとしては非常におすすめとなるモニターには間違いないでしょう。
まとめ
以上がWQHDゲーミングモニターの選び方となります。
WQHDゲーミングモニターの選び方をしっかりと理解することで、ゲーム体験を大幅に向上させることができます。リフレッシュレート、応答速度、パネルタイプ、機能性、そして価格と性能のバランスを考慮して、最適なモニターを見つけましょう。
改めて、この記事で紹介したモニター選びのコツをまとめます。
選び方のコツ
- プレイするゲームの種類に注目する
- リフレッシュレートや応答速度を参照する
- パネルの違いを理解する
- 予算をしっかりと考慮する
この記事で紹介した選び方のポイントを押さえれば、自分にぴったりのWQHDゲーミングモニターを選び、快適なゲーム環境を手に入れることができるはずです。選び方のコツを生かして、理想のゲーム体験を楽しんでください!