PC関連機器メーカー「GeChic」より発売のモバイルモニター「On-Lap M152H」のレビュー記事をまとめました。
モバイルモニターはこれまでいくつか使用してきていますが、この「On-Lap M152H」はUSB PD(USB Type-C Power Delivery)対応となっているため、PCやNintendo Switch・スマートフォンを給電しながら利用することができるという非常に便利な特徴があります。
iPhoneの最新モデルであれば簡単に大画面に映し出すことも可能です。
結論から言うと持ち運び勝手が良く、給電にも長けているストレスがないモバイルモニターという印象となりました。
実際に使用した上で良し悪しを確かめているので、モバイルモニターの購入を検討されている方の参考になればと思います。
この記事はテックウインド株式会社様より提供のもと執筆しております。
On-Lap M152H:製品情報
スペック
パネル | 15.6" (16:9ワイド) TFT LCD |
解像度 | 1920 x1080 |
表面処理 | ノングレア |
応答速度 | 15(ms)(Typical) |
視野角 | 170°(H)/170°(V)(CR>10) |
最大表示色 | 16.2M Colors |
輝度 | 300 (cd/m²) (Typical) |
接続 | HDMI-A *1 DC IN *1 USB Type-C (DP1.2) *1 USB-A *1 イヤホンジャック *1 |
重量 | 768g |
寸法 | 幅:35.8cm 奥行:2.1cm 高さ:23.8cm |
付属品 | HDMI-A ビデオケーブル*1 USB Type-C ビデオケーブル*1 USB-A - USB-C 電源ケーブル*1 65W 電源アダプター*1 収納ケース(16A4)*1 取扱説明書など |
外観デザインレビュー
モニター画面は15.6インチと大きめのタイプですが、持ち運びやすい軽さでどこでも使用できます。
映像だけでなく文字もクリアでくっきり見やすいですね。
画面が黄色っぽいといった印象もありません。
本体を正面から見ると、スピーカー部分が足のようになっているデザインです。
個人的には、スピーカー部分が本体へうまく収まっているとよりスタイリッシュで好ましいデザインでした。
ベゼル幅は狭く設計されているので、見た目から重い印象がなくノートPCなどとシームレスに並べることが可能です。
本体左サイドにはボタンが備わっており、音量や設定面の操作が可能。
右には電源ボタンとUSB-Aでの接続が可能なポートも備わっています。
背面には上記のように左から「イヤホンジャック」「DC IN」「USB Type-C (DP1.2)」「HDMI-A」が備わっていました。
インターフェースも豊富で使い勝手が良いです。
画面の厚みと重さ
USB Type-C Power Deliveryに対応していることもあってか、モニター本体の下部分は約2センチ程度の厚みが設けられていました。
上部は7mmと非常に薄い設計です。
「On-Lap M152H」の重さは768gとなっており、様々なメーカーから販売されている15インチモニター(USB Type-C Power Delivery非対応モデル)と比べるとやや重くはなっていますね。
とはいえ、重たいという感覚はなく手軽に持ち運びできます。
角度調整の自由度が高い
角度はフリーストップ式で細かく任意の角度に調整することができます。
0°から80°の無段階調整が可能になっているため、観賞する角度の自由度も高いです。
画質レビュー
いくつか動画を視聴してみましたが、広色域パネル搭載のモニターということもあり、色鮮やかな映像で視聴できることがわかりました。
本来のリアルな様子にかなり近い印象で動画を楽しむことが可能です。
フルHD解像度なので、近くに寄ってみると粗さはありますが、30cmも離れれば気になることなく視聴できます。
画面はノングレア効果もあり、反射しにくく指紋や埃などがつきにくい仕様です。
PCで作業する場合は、文字がぼやけるようなこともなくくっきりしていてクリア。
スマホなどを使用し、オンライン会議などを行う場合の画面共有でも役立つでしょう。
音質レビュー
色々なタイプの音楽を聴いてみましたが、耳へ刺さるような音ではなくやや中音域が高めな印象の音質です。
低音に関してはモバイルモニターとしては頑張っている感じですが、バスドラムやベース音が響くといった感じはなく最低限の低音が確保されているといったところ。
重低音で気持ちよく聴けるというよりはクリアで聴きやすいという感じでした。
楽器隊の音やボーカルの音などもそれぞれ聴き取りやすいです。
スピーカーがモニター画面の下についているためダイレクトに音を聞くことができ、音量の調整幅も広くかなり大きい音を出せます。
私は他にもモバイルモニターを使用してきましたが、総合的にみてもモバイルモニターにしては良い音質だと感じました。
ゲームには向いているのか
前提として「On-Lap M152H」は、一般的な家庭用ゲーム機でゲームをプレイするには十分に遊べるモバイルモニターではあります。
HDMI接続もできるので、PlayStation4やPlayStation5などへの接続も可能。
もちろんPCでの接続もできるので、PCゲームをプレイすることもできます。
45W PD急速充電機能を搭載しているので、Nintendo SwitchをUSB Type-Cポートで接続すれば充電しながらゲームをプレイすることも可能です。
一つ懸念点が挙げると、「On-Lap M152H」は応答速度が15msと遅い部類となっています。
こういった点があるため、オンライン対戦ゲームなどを本気でプレイする目的とする場合は、1msなどの応答速度の速いモバイルモニターを選ぶ方が良いでしょう。
設定の操作
本体左のボタンでスピーカー音量や設定画面の操作を行うことができます。
設定画面では、接続している端子の切り替えが行えたり画質調整なども可能なので、自分好みにカスタマイズを行うことも可能です。
Power Deliveryによる急速充電機能
「On-Lap M152H」には、USB Type-Cポートの45W PD急速充電機能が搭載されており、対応したスマホやPC・タブレット・Nintendo Switchなどの給電も可能です。
そのため、充電をしながら動画の閲覧やゲームプレイをストレスなく行えます。
※USB PDを使用する場合は付属のACアダプターで給電する必要があります。
Power Deliveryが備わっているモバイルモニターの数はまだ少ないため、「On-Lap M152H」の大きな利点となるでしょう。
Power Deliveryは現状対応しているスマホも少ないため、使用しているデバイスが対応機種であるか見極める必要があります。
動作確認済み機器リスト👉公式サイト:製品ページ
現状iPhoneでは最新端末である「Apple iPhone 15シリーズ」に対応しているのみなので、お使いのiPhoneがiPhone 15以上などでないとモニター画面に表示させることはできないようでした。
※USB-Aからの充電はその他のiPhoneなどでも可能です。
On-Lap M152Hのメリット・デメリット
メリット
- USB PD(Power Delivery)対応
- 15.6インチの大きい画面
- 画質もリアルさがあり綺麗
- インターフェースが豊富
- 付属品も多い
デメリット
- デザインに好みが分かれる印象
- 応答速度が15msと遅め
- ゲーム用途としてはどちらかといえば不向き
- 39,800円やや高め
- タッチパネル非搭載
15インチのモバイルモニターとしてはやや値段が高めに感じましたが、USB PD(Power Delivery)対応という点が影響していることもあるでしょう。
タッチパネルも搭載していればより嬉しかったですね。
On-Lap M152Hを選ぶべき人は?
やはりUSB PD(Power Delivery)対応という点を重視する方にとっては、このモバイルモニターは非常におすすめな製品になります。
画質もこれまで使用したモバイルモニターの中でも比較的良い印象でした。
そういった点から、ゲームをプレイするためというよりもスマホ・ノートPCを繋げて作業する方や、動画の視聴を目的とする方におすすめなモバイルモニターとなります。
もちろんゲームはエンジョイする程度であれば問題なく遊べるので、持ち運びして使用するという目的で選ぶのも良い選択肢になります。
まとめ
今回は「GeChic」より発売のUSB PD(Power Delivery)対応モバイルモニター「On-Lap M152H」を紹介いたしました。
実際に使用してみたところ、作業用のサブモニターとして非常におすすめしやすいモバイルモニターというのが私の結論としています。
画質が良く映像のクオリティが良いので、「観る」ということに適した製品でしょう。
そのため、逆を言えばゲームにはどちらかと言えば向いていないです。
もちろんラフに遊べるゲームであればそこまで気になりませんが、オンライン対戦ゲームをよくプレイする自分としては応答速度15msという点はどうしても気になってしまう点なので、ここが非常に惜しい印象となりました。
USB PD(Power Delivery)対応のモバイルモニターを選びたいといった方は選択肢として最適な製品だと思います。
ぜひ検討材料として参考にしていただければ幸いです。